10GHz帯PLL方式局発(Solilock−10G V2)
2010年のマイクロウエーブミーティングにて4GHz帯〜6GHz帯を直接発振し二逓倍出力するPLL方式発振器を発表しました。
さらに高い周波数のトランスバータに対応するPLL発振器を製作しました。
2011ハムフェアで展示しました。ハムフェアで配ったチラシはこちら(pdf)。
2逓倍器はICを利用して小型化、広帯域化を実現しています。出力レベルは、試作品では+13dBm以上得られています。
スプリアス
VHFからの逓倍ではなく、GHz帯を直接発振させているので近接のスプリアスがありません。
位相雑音の改善
PLLの雑音は、位相比較器等の回路、基準信号、VCOに起因します。
<位相比較器>
ADF4350、Solilock−G(ADF4107)に比べ、SiGeプロセスのSolilock−10Gは位相雑音が小さくなっています。
Solilock-10G v2では、-115dBc/Hzまで低減出来ました。
<基準信号>
入手しやすい10MHzSCカットOCXOでは、5800MHz換算で概ね−100dBc/Hzが限度です。さらに上を目指すのであれば100MHz等の高い周波数の基準信号が必要になります。
<VCO>
Solilock−10Gは、VHF水晶PLL(下図はドイツ製局発ユニットの例)に比べ、オフセット周波数 100kHz〜2MHzの範囲で位相雑音が大きくなっています。Qの高い発振回路を使用した方が有利です。
<Solilock-10G configurator>
PCからSolilock-10G Configuratorを使ってPLL ICの周波数設定値、その他パラメータを変更出来ます。
Solilock10GConfiguratorをダウンロードする。
ハードディスクに適当なフォルダを作って解凍してください。